Capital/Core (2118-A586A98-F) 356-1116


帝国海軍は数ヶ月にわたる慎重な検討を終え、デュリナー大公の事件についての調査報告を発表しました。報告書は、デュリナー大公が131-1116に乗船中の小艇が爆発した際に死亡したと結論づけています。更に調査官の意見として、爆発は意図的なものであり、何者かによる暗殺であると述べています。


調査団は遺品を発見することはできませんでしたが、残骸中から回収された細胞組織から得られたDNAがデュリナー大公のものであると認定されました。報告書には更に、一名以上の暗殺者が爆発で死亡していること、それが覚悟の上の自殺的行為であったのかどうかは分からないこと、が結論として述べられています。


しかし、デュリナー大公のものと認定されたDNAが大公の体からのものなのか、船荷中の治療用ストックからのものなのかについては、調査団内部でも意見が分かれていたと、調査団に近い筋は述べています。(高位の貴族は、自らの体組織をもとにした医療用臓器をもって旅行することがよくありますが、デュリナー大公がそうであったかどうかは定かではありません。)


報告書の全文は昨日皇帝陛下に上奏されました。デュリナー大公の娘であり後継者でもあるイシス女史(Lady Isis)に渡されたあとで、一般に公開される予定です。



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