Mora/Mora 316-1118


316-1118に受信。


側近と共に豪華客船ドゥマーニ号(luxury liner Dumaani)に乗船されて帝国全土に渡る大旅行(Imerium-wide grand tour)を続けておられるヴァリアン王子(Prince Varian)(王子はストレフォン皇帝(Epmeror Strephon)の甥にあたります。)がモーラ(Mora)(Spinwared Marches 3124)に到着されました。王子御自身の御希望で、公式の歓迎行事は行なわれないことになっており、ノリス大公(Archduke Norris)とデルフィン公爵(Duchess Delphine)を表敬訪問するだけの滞在であるとしています。単にサンチェス公爵(Duke of Sanches)としての立場で来たのであるから、皇族の王子としての栄誉や敬礼を求めることはないのだとのことです。


王子としてではなく公爵としての旅行であるため、ヴァリアン王子の行動はこまごまとした問題を起こしており、かなりの当惑を招いてもいます。王子の乗船していた客船にSPA(宇宙港管理局)の職員が関税違反容疑の調査のため乗り込み、3時間停船させられました。王子は宇宙港職員に全面的に協力され、調査が(何の違法行為も発見されず)終了してからようやくデゥマーニ号は星系からの出発が認められました。


王子殿下は調査についてのコメントを拒否しています。SPAの職員もデルフィン公爵もコメントを拒否していますが、SPAはクルーの一人が違法行為に荷担していたとの情報があったと述べています。ノリス大公の事務局では、単に、(帝国にとっても現地政府にとっても)なんの違法行為もないことを確認する仕事だったのだろうと述べています。大公の事務局の職員の一人は、ヴァリアン王子は帝国皇太子としての特権を用いて調査を断ることもできたのだが、そうしたら、皇太子の義務として、皇太子として受けるべき式典をこなすまでモーラに留まることになっただろう、と指摘しています。



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