Dlan/Ilelish 062-1119


062-1119に受信。


アエラ=ウェンデメール卿(Sir Aella Wendemere)の個人助手であるラナ=シャシーグ(Lana Shashiig)氏は、本日、この高名な詩人兼小説家が著述業から引退し、余生を故郷のドラン(Dlan)で過ごすことにした、と発表しました。


「ここ数年、アエラ卿の健康は優れませんでした。残された数年の間、卿は引退して庭いじりをしながら余生を過ごしたいと望んでおります。」とシャシーグは説明をしています。「『折角の名誉なんだから、少しぐらいその世話になってもいいだろう』と卿は私に語っていました」


アエラ卿は、第二帝国初期を舞台にした地球人(Terran)一家の19冊に渡る年代記「ベナジ文書(The Benasi Papers)」が代表作ですが、他にも数多くの詩集やシェークスピアのヴィラニ語への翻訳書などを出版しています。


訳注
 "What use are laurels, if you can't rest on them." は『折角の名誉なんだから、少しぐらいその世話になってもいいだろう』と訳しましたが、もうちょっと非肉っぽいニュアンスがあるのかもしれません。辞書的には、"rest on one's laurel" で「(成功の上に)あぐらをかく」という意味です。



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