Sequoyah/Solomani Rim 195-1122


近隣のヴァンテージ(Vantage)からセクヤー(Sequoya)領空に難民船が到着し、空飛ぶ「スカイ・シティーズ」での虐殺のニュースがもたらされました。


宇宙港に係留された輸送船セント・ルイス号(St.Louis)は大きな損傷を受け定員を大きく超過していました。同船にはヴァンテージからの難民が乗っていました。入港前に交通管理局に対して膨大な通信を送り、その内容は公衆データ網に転載されました。通信には、ヴァンテージが惑星規模の爆撃を受けており、少なくとも複数の都市中枢が破壊された、との内容が含まれています。


ヴァンテージの住民は軌道からの爆撃に対して脆弱であるという特徴がある、と語るのは軍事アナリストのスティーヴン・トールマン(Steven Tallman)。「同惑星の住民は100%中枢市街地の住民であり、こういった加圧重力制御構造物で生活している。ほとんどの世界では、都市住民は広がって住んでおり、攻撃を受けた場合は周辺地域に逃げることができる。しかし、ヴァンテージでは不可能だ。ヴァンテージでは市民が逃げる先はない。確かに、スカイ・シティーズは動いて雲海地帯に隠れることはできるが、そんなことでは、断固たる攻撃に対して長くは持たない。」


この分析は難民のもたらした通信内容によっても裏付けられています。通信には、スカイ・シティーズが中性子爆発や軍事攻撃により分解する様子を遠くから収めた映像が含まれていました。


「我々を殺そうとしている」難民の一人が通信中にコメントを付けています。


「我々全員を」



Ω