Capital/Core 229-1119


あわやのところで惨事が避けられました。再突入ダイビングのスポーツの最中に、とっさの判断で仲間を死から救ったのです。


カルビーリ学部(Karbiili School)の大気圏再突入ダイビングチーム(Atmospheric reentry diving teem)のメンバーであるダブロス=ジャニー=ガンニシベック(Davros Janni Gannisibek)は、昨日の訓練ジャンプ中に機器の不調に遭遇しました。レトロパックが故障して予定よりも早く噴射したため、ガンニシベック氏は不適切な再突入コースに乗ってしまったのです。チームの一員であるカレン=セルカーク=カビンダ(Karen Selkirk Kabinda)氏は身の危険を省みずにガンニシベック氏のコースに合わせ、自分のレトロパックを使ってガンニシベック氏のベクトルを修正しました。その後にお互いの蒸発型再突入シールド(ablative reentry shield)が絡まないように充分な距離まで離れたのです。


「最後には、地表まで20キロくらいまで近づいていたと思います」二人のダイバーが無事に着地したあとのインタビューでカビンダ氏は語りました。「二人とも正しい目的地点に降りるように調整するには、燃料が足りなかったので、ジュコフ記念公園湖(Zhukov Memorial Park Lake)の辺りに降りてしまいましたよ」


二人とも次の機会があればまた再突入に挑戦するつもりです。「リスクを気にしすぎるのは間違いだ」ガンニシベック氏は語ります。「そんなことでは、誰もロッククライミングや宇宙船でのジャンプは出来なかっただろう。」機器の不調については何の説明もありませんでしたが、学部と警察当局は調査を行っています。


訳注
 確かKTOCさんの同人誌にも載ったことがあるはずですが、トラベラー世界には、強化服を着て大気圏突入をするスポーツというのがあります。そのニュース。



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