Shululsish/Solomani Rim 190-1121


ドラン大学(Dlan University)のイリレク・クリガン教授(Professor Ililek Kuligaan)はサバティカルを延長してソロマニ・リム(Solomani Rim)に滞在しており、主として、先頃終結したアルデラミン公爵家(Duchy of Alderamin)内での後継者争いについて研究を行っています。シュルシシュ(Shulusish)でのインタビューでは、観察結果をこう語りました。「こういった事柄はダーウィン過程に従うものだ。誰もが周辺世界での支持を得るところから始まる。周辺世界は貴族が名前を素早くニュースに乗せて広められる場所だ。それが済むと、うまくいった者はより重要な世界をまとめようとする。もちろん、世界の数はそんなに多くはないから、争いは険悪なものになる」


帝国の他の地域での似たような状況についての質問に対して、クリガン教授は口を濁しましたが、「この種の抗争は、実際、帝国のシステムに固有のものではないかと恐れている。トップの人間が明確な後継者を指名せずに消えると、決まって、通常の忠誠関係が百にも分かれた方向へ人々を引き寄せ始めてしまう。幸運なことに、一般的な後継者ルールのおかげで、そういう事件はそうそう起こらないがね」と応えました。


訳注
 クリガン教授がメガトラベラーの歴史で登場したときは、一旦デュリナーに捕まった後に逃亡し、インタビューで「帝国の復活はない」と断言していました。
 帝国のシステムが抱える問題点への意識は同じようなものです。メガトラベラーの内乱も、正当な皇帝は誰かという争いだったわけですから。



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